【考察】
　我々はｐの過去の輸血記録を見つけましたが、それには抗体が存在した印はありません。患者が輸血された4単位中の少なくとも1単位が、患者の抗Fy^a産生に対する免疫刺激として作用しています。この抗体は、「自然」のものではないことが知られています。この抗体は、新生児溶血疾患と溶血性輸血反応の両方の原因となっています。Ｍollisonらによれば、抗Fy^aが認められる確率は抗K1が認められる確率の約l／3です。抗Fy^aはIIgGであって通常はIgG1であり、抗体の約50％が補体を活性化し、この抗体は通常、2倍用量の抗原と最も良く反応します。つまり用量を示します。留意すぺき点として、Fy（a＋b-）の全てが2倍用量のFy（a+）細胞であるとは限りません。サイレントのFy遺伝子がFy^aと結合して、抗原のl用量のみを有するFy（a＋b-）細胞を形成する場合があります。
　Fy座はヒト常染色体に指定された最初の座でした。第1染色体にあってRh遺伝子に対してシンテ二一であるFy遺伝子Fy、Fy^a、Fy^bは、RBC以外に少し例を挙げれば心臓、脳および腎臓などの他組織中で認められ、糖蛋白分子をコードしています。しかしこれらの抗原は、血小板、リンパ球、単核球または顆粒球では認められません。糖蛋白Fy抗原は、少なくともマラリア原虫の一種であるPlasmodium vivaxのRBCへの侵入門戸です。遺伝学における自然陶汰の理論によって、アフリカ人およぴ米国黒人でFy（a‐b-）がそのように高い理由が説明されると考えられます。
　Fy^a抗原とFy^b抗原はこの糖蛋白のN末端にあり、RBCを（７）すると変性します。MasouredisらはFy^a抗原部位の数を求め、Fy^aFy^bの対象者からの血球で約17000、Fy^aFy^bの対象者からの血球で約6900としています。 　本日TQ用に2単位を見いだすには、貴院のB在庫に応して、B，D＋もしくは0，D＋の血液（８）単位をスクリーニングする必要があります。米国黒人の90％がFy（a-）ですが、白人ではFy（a-）はわずか34％です。TQの血清における抗Aから、患者のAB0血液型は（９）型であることがわかります。

問題7．（7）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？

　　　　　　　抗IgG処理 酵素処理 2メルカプトエタノール処理 　　　　　　　

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