【考察】
抗Cおよび抗eのいずれも、Rh式血液型に属する。場合によって、これら2つの抗体が同時に認められる場合には、第3の、分離不可能な抗Ce（抗Rhiまたは抗Rh7とも表わす）が存在する場合がある。Cおよびeの両方、従ってCe陰性の血液がMSに輸血されることから、その抗体の存在を証明したり否定したりする必要はない（血液バンクでの交代に学生が入っていない限り）。
他のRh抗体同様、それらは新生児溶血性疾患および遅延性溶血性輸血反応において示唆されている。ほとんどのRh抗体が免疫性であるが、「自然に起きる」抗Cについての報告がある。C抗原の免疫原性は弱い。抗Dまたは別の抗体が認められずに抗Cのみが認められることは非常に稀である。e抗原はCより抗原性が低い。e−（e抗原陰性）血液の頻度が2％であることを考慮すると、R2R2患者にe＋（e抗原陽性）を輸血することが普通であるに違いない。温式自己免疫性溶血性貧血（WAIHA）や薬剤誘発溶血性貧血に関係しない免疫性抗eを認めることは非常に稀である。
Rh抗体の大半がIgG1およびIgG3であり、C1qを活性化および結合させることができるが、C1rおよびC1sは活性化されないことから、溶血による破壌は起こらない。抗Cおよび抗eは、ほとんどのいずれのエンハンスメントメディウムを加えることで良く反応し、酵素処理した血球では、非常に良く反応する。特にＭSの抗eはPEG＋中で非常に（4）反応した。これら2つの抗体との反応を促進する上で、用量は刺激因子ではないと考えられ（5）。
MS用の2単位のCおよびe陰性の赤血球を見いだすには、R2R2を輸血する必要がある（r”r”はあまりにも稀であることから、それは検討されないであろう）。米国黒人におけるR2遺伝子の頻度は0．11であり、白人においては0．14であり、アメリカ原住民においては0．34である。我々の遺伝子頻度チャートではR2R2はP2に等価であると考えられることから、言い換えれば、R2R2であるのは米国黒人の1．2％（例えば、0．ll×0．ll×100＝1．2％）、白人の1．96％およびアメリカ原住民のll．56％である。従って、適合血液2単位見いだすには、約（6）単位のスクリーニングを行う必要がある。兄弟姉妹、貴血液センター、恐らく稀少ドナーファイルでさえも、R2R2血液の可能な提供源であると考えられる。
ＭSの血清中の抗A，Bにより、MSが0型であることが確認される。
問題4．（4）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？
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