【考察】
　IWの抗体は通常見られないもので、抗Kpb自体が異常である。抗Dを持たずに抗Cと組み合わされた場合、それは極めて異常である。そのいずれの抗体も通常IgGであり、妊娠に対する以上に輸血に対する反応で産生される場合の方が（2）、通常は臨床的に重大であると考えられ（3）。免疫刺激を受けたことのない個人においてその両方の抗体が認められた例が報告されている。いずれの抗体も、軽度の新生児溶血性疾患の原因であったことが報告されている。
　Kpb（KEL（4）として知られる）はKpaとは対照的な抗原であり、多くの研究者によって、Bruce Chown記述の「最初のケル遺伝子」の一部であると考えられている。ケル式血液型抗原はRBC膜に僅かの複製（2000−5000）しか持たない糖蛋白分子にある。さらに、ケル抗原をRBC膜から単離すると、93kDの蛋白が回収される。そのアミノ酸配列は決定されていることから、その分子全体で15個ものシステイン残基結合があるために、多くの折りたたみと分子内ジスルフィド結合があると推測されている。Technical Manualにおいて、Lurie Marshによれば、ケル蛋白は一般的な急性リンパ芽球性白血病抗原である白血球の中性エンドペプチダーゼと非常に類似していることで、RBC酵素の一部である最初の血液型抗原となると考えられる。赤血球をDTTまたはAETで処理すると、ケル抗体は変性する。issittは、CないしE抗原を用いてボランティアのドナーを免疫感作することを憤重に試みた多くの試験の検討を行っている。1年半にわたるRh＋被験者32名についてのある研究では、抗Cも抗Eも産生されなかった。抗Cによる反応は、酵素処理した細胞を用いると促進され（5）。 　IW用の追加単位を見いだすため、稀少ドナーファイルを検討する必要が（6）。Technical Ｍanualには、白人におけるKp（a＋b-)単位の頻度が「稀」と記載され、米国黒人では「0」と記載されている。C抗原はほぼ、白人の77％および米国黒人の34％に認められる。Self‐check Serum中の抗A，Bにより、IWは0型であることが確認される。

問題２．（2）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？
　　　　　　　多く 少なく 　　　　　　　
前へ戻る　　　　　　　　　　　　　　　 最初に戻る