【考察】
 THは輸血経験がないことから、子供のうちの誰かによって感作されたことは明らかです。新生児溶血症(HDN)およぴ遅延性輸血反応の原因として、抗Fyaが記録されています。臨床的に重要な抗体として、その抗体は、輸血されるFy(a+)赤血球(RBC)の寿命を急速に短縮します。抗Fyaは、酵素処理したFy(a+)RBCとは反応せず、さらに、へテロ接合供血者からの血球Fy(a+b+)と比較して、ホモ接合供血者からの血球Fy(a+bー)との反応の方が強いことが明らかになっています。この抗体は補体と結合することができ、稀に、血管内溶血を示したことがあります。
 主に黒人の子孫に認められる潜在Fy遺伝子のため、Fy(a+bー)RBCが全てが、2倍用量のFya抗原を持つとは限りません。家系調査を行わずに、どのFy(a+bー)患者がホモ接合FyaFyaであり、どの患者がへテロ接合FyaFyであるかを決定することは非常に(6)です。
 Fy(a‐bー)である血球は、2種類の(7)による侵入に対して耐性です。この分野においては、刺激的な新研究が発表されようとしているところです。(8)遺伝子は第1染色体にあり、Rh遺伝座に非常に近接しているかまたは同調していますが、結合はしていません。(8)抗原は最近、Horukら(Science)[4]によって、ケモカイン受容体であることが確認されています。それの受容体としての役割は、現時点では明らかではありませんが、恐らく過剰のケモカインを一掃する作用を行うと考えられます。
 我々はTHに対してType and Screenを行うよう求め、患者は抗体スクリーニングで陽性であったことから、その患者が輸血を必要とする場合に、明日の患者の手術室来院用に抗原陰性血液2単位を確保する必要があります。白人の34%と米国黒人の90%がFy(a‐b+)であることから、そのためには我々は(9)単位のスクリーニングを行う必要があります。貴院で冷蔵庫にAB単位を持っている方は多くないですから、A単位、B単位およぴ最後に0単位についてFya抗原のスクリーニングを行うことになる可能性があります。THの血清には抗Aも抗Bもなく、患者は(10)型であることが確認されます。

問題6.(6)の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか?
       容易 困難        
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