【考察】
　多くの抗Le^b抗体が予想とは違って、すなわち、それらの抗体は全てのLe（bｰ）血球と反応しない場合が多いことから、最初で抗体を確認することが困難であったのは驚くベきことではない。しかしながら、この場合、その抗体は容易に検出できるように思われる。貴院の記録から、過去の検査でNFがLe（a＋bｰ）であることはわかるでしょう。「今日はなぜ、陰性なのか。」という疑問を持っても無理はありません。
　妊娠女性ではLe血液型は低下しており、実際、完全に陰性である場合もあり、それによってその女性は非常に良好な抗体を形成できることがかなり以前から知られています。しかしながら、その理由は不明である。こうした女性を妊娠6ケ月後に再来院させて抗体を調べるため血液または血漿を採取してみると、それが完全に消失していることが判明しました。Le抗原のほとんどまたは全てが妊娠中は血漿中のリポ蛋白に結合して、Le抗原が通常結合する糖脂質のように、赤血球（RBC）の膜内に付着することができないというのが現在の理論です。
　貴院の皆さんがご記憶のように、ルイス抗原は血漿および分泌物中で発生し、RBCに吸収されます。それらは、他の血液型抗原のようにRBC膜の重要な部分ではありません。検出されるルイス抗原の種類は、相続した遺伝子および使用される試薬によって決まります。Le（a+）であるためには、Le遺伝子のみを遺伝している必要があります。Le（b+）であるためには、Le遺伝子だけでなく、HおよびSe遺伝子も遺伝していなければなりません。その生化学的相互作用については、下記の全ての参考文献に詳述されています。Le^a抗原の量はLe（b+）の患者では非常に少ないことから、確かなモノクローナル抗体のみがそれを検出することができます。 　いくつかの理由により、血液を取り扱う者は抗Le^bを臨床的に重要ではないと考えています。第lに、それは室温で最も良く反応するIgM抗体であります。抗ヒトグロブリン（AHG）相における活性は、残存した凝集反応によると考えられます。
　輸血されたRBCは血液循環によりわずか数時間後に、Le^b抗原を出し始め、宿主のルイス特性を獲得するようになります。第二に最初に、Le（b+）血漿が輸血された場合、それは循環され、抗Le^b抗体を中和します。抗Le^bはまた新生児溶血性疾患を起し（９）。それは（１０）であって、新生児RBCではLe^b抗原は形成され（１１）。

問題9．（9）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？

　　　　　　　ます ません 　　　　　　　

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