【考察】
　抗一Fy^aは不適合の妊娠や輸血により産生され、しばしば<ヘテロ接合（Fy^aFy^b orFy^aFy）の赤血球よりホモ接合（Fy^aFy^a）の赤血球の方が強く反応します。酵素処理赤血球での試験では、抗一Fy^aの反応性は<弱くなるか消えてしまいます。アルブミン、LISSおよびPEG＋は全て、抗一Fy^aと赤血球上のFy^a抗原との反応性を増強するようにみえますが、抗一Fy^a抗体のほとんどがIgG1であることから、抗グロブリン試験ではじめて反応が見られます。Fy^a抗体の約50％は補体結合しています。
　Du f f y系の遺伝子座は第一染色体上にあり、人の常染色体としてはじめて決定された遺伝子です。Fy（a＋b＋）赤血球上には約6，900のFy^a抗原部位が存在しまずが、Fy（a＋b−）赤血球上には約17，000もFy^a抗原部位があります。Fy^a抗原は、血小板、単球、顆粒球、リンパ球には見られません。
　Du f f y式血液型は、複数回輸血を受けた血友病患者血清に凝集素が発見された1950年にはじめて明らかになりました。抗体は保有者のDu f f y氏にちなんで、抗一Fy^aと呼ばれました。抗一Fy^bは1951年発見されました。 　アメリカでは白人の約66％においてFy^a抗原が現れる一方で、黒人ではわずか10％にしかみられません。適合血2単位を確保するには、供血者の人種構成にもよりますが2〜6単位を試験する必要があります。
セルフチエック血清に抗一Bが認められたことから、自己血球が（９）型であることが確認できます。

問題9．（9）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？

　　　　　　　A B AB 　　　　　　　

前へ戻る　　　　　　　　　　　　　　　 最初に戻る