感染症検査（5）
流行性耳下腺炎の原因はムンプスウィルス感染により、多くは幼児・学童期に発症する。一般的に症状は軽微に経過し、特徴的な耳下腺の腫脹を認める。また、成人に感染した場合には、睾丸炎を合併したり重症に経過する。ムンプスウィルスは中枢神経系に親和性があり、無菌性髄膜炎を起こすことが知られており、ムンプス罹患時には約50〜60％に髄液細胞増を認め、10％に症状を伴う無菌性髄膜炎を合併し、耳下腺腫脹を認めず発症する例もあり、無菌性髄膜炎の起因ウィルスの第1位を占めるものである。こうした性状は弱毒されているとはいえムンプス生ワクチンにも残っており、接種後に無菌性髄膜炎を合併することが知られている。
ムンプス罹患後の重要な後遺症として突発性（5）が認められる。耳下腺腫脹の鑑別診断として化膿性耳下腺炎、唾液腺結石、その他のパラインフルエンザ、コクサッキーウィルス感染などがあげられる。上記の合併症の症例でも耳下腺腫脹を認めずに発症する場合もあるため、確定診断に際してウィルス学的診断が必要とされる。（medicina、31 増刊号、1994、ｐ546-547）
問題３３．（5）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？
前へ戻る
ホームに戻る