感染症検査（11）
ASO
ASK
ADN-B
ASP
解説
①各検査の相違点
ここにかかげた検査はすべて溶血性レンサ球菌（溶レン菌）感染症に対する検
査である。
Ａ群溶レン菌、ならびに一部のC群、G群溶レン菌はストレプトリジンＯ(溶
血素の一種)などの菌体外毒素以外に、ストレプトキナーゼ、デオキシリボヌクレアーゼ
Bといった各種酵素を牽生して菌体外に排出する。生体はこれ
ら抗原に対する抗体を産生するようになるが、これがASO、ASK、そして
ADN-Bという抗体である。一方、Ａ群の細胞壁を構成している(9)
を抗原として認識し、これに対する抗体として産生されて
いるものがASPである。以上のようにこれら抗体はすべてＡ群溶レン菌に対
する血清反応であるが、この中でASPのみＡ群溶レン菌そのものを抗原とし
ている点が異なっている。
ASO価……菌体外毒素に対する抗体価
ASK、ADN-B価……菌体酵素に対する抗体価
ASP価……菌体成分(C一多糖類)に対する抗体価
（臨床検査コンペジウム第8版B6版、ビー・エム・エル、1994、p215）
問題２７０．（9）の中に入る言葉は次のうちどれでしょうか？
前へ戻る
ホームに戻る